ハイブリッド証券

「ハイブリッド証券」って聞いたことがありますか？

「ハイブリッド証券」というのは、株式と債券の両方の
特徴を併せ持つ有価証券のことです。と言われても、
何のことだか良く分からないと思います。

具体的にどんなものが「ハイブリッド証券」に分類される
のかですが、

①株式であるにも拘わらず議決権が制限される「優先株」

②発行体にとっては負債なのに返済期限の定めのない
　「永久債」

③発行体が倒産するなどして債務不履行（デフォルト）に
陥った時の返済順位が通常の債権者よりも劣る「劣後債」

④残余財産の優先分配権を有する「優先出資証券」
などです。

最近「ハイブリッド証券」の発行が増えている背景には、
「バーゼル規制」と呼ばれる国際的な金融規制改革の
存在があるということです。

バーゼル規制の下では銀行の自己資本の増強が求められ、
「ハイブリッド証券」はこの自己資本への参入が認められて
いることから、「ハイブリッド証券」の発行が増えている訳です。

そして、最近はこの「ハイブリッド証券」を組み込んだ投資信託も
かなり発行されてきていますので、NISA口座を開設された時に
こうした投資信託を購入された方も多いと思います。

最後に、「ハイブリッド証券」のリスクについて簡単に説明して
おきます。

リスクの第一は、発行体が破たんした時の損失の一部を投資家が
被ることになるということです。

また、法的な弁済順位が劣っていたり、利息や配当の支払いが
繰り延べられたりするリスクも存在します。

確かに高い利回りは魅力がありますが、「ハイブリッド証券」を購入
する際にはこうしたリスクも織り込んだ上で、購入するかどうかを
検討して下さい。

タグ：ハイブリッド証券 リスク